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日本臨床歯周病学会年次大会参加報告

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日本臨床歯周病学会年次大会参加報告


 歯科衛生士の杉山です。


 6月24日・25日に大阪国際会議場で行われた、日本臨床歯周病学会第35回年次大会に参加致しました。

 「Save Teeth! Save Implant! ~歯周病患者におけるインプラント治療~」というメインテーマのもと、全国から多くの歯科医療従事者が参加して、歯科医師・歯科衛生士による講演、症例報告が行われました。


 1日目の教育講演では、天野敦雄先生(大阪大学大学院歯学研究科 口腔分子免疫制御学講座 予防歯科学分野)が「病原性の高いプラークと低いプラーク」というテーマで講演され、私たちの今後の診療にとても参考になる情報を得ることができました。

 歯周病菌は多くの人の口の中に存在します。感染経路はまだはっきりとわかっていませんが、唾液を介して(アジアでは飲み物の回し飲み、大皿料理を直箸で取り分けて食べる習慣、ペットからの経口感染による)感染し、18歳以降に口の中に定着するといわれているそうです。また小学生~中学生の頃に口の中がきれいだと、歯周病菌が感染しにくいことがわかってきているそうです。

 数多くの種類が存在する歯周病菌の中でも、歯周病発症リスクを圧倒的に高めてしまう「P.g菌Ⅱ型」という菌が口の中に住み着いているかどうか調べる検査があり、まだ歯周病を発症していない健康な患者さんの口の中にこの菌がいないか調べて将来の歯周病発症リスクを知ることができれば、十分なブラッシングや定期的な歯科医院でのプロフェッショナルケアを早めにスタートすることができる。ということでした。


この他にも多くの興味深い講演、ポスター発表があり盛りだくさんの内容で、あっという間の二日間でした。


学会の後は、いつも色々な勉強会で一緒に学ばせていただいている歯科医院の皆さまと、大阪の美味しいものを食べながら講演内容や日々の診療について話し合い、とても楽しい充実した時間を過ごすことができました。

日本臨床歯周病学会年次大会参加報告 いつも一緒に勉強しているマイクロスコープ使用仲間の歯科衛生士さん(茨城県勤務)と

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