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「ラバーダム防湿」は必要!?

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「ラバーダム」もしくは「ラバーダム防湿」という言葉をご存じでしょうか?

「ラバーダム防湿法」とは、約150年前にアメリカの歯科医師により考案され、治療する歯に唾液などがかからないよう、口の中全体を薄いゴム製等のシートを用いカバーし、歯の部分だけを外に露出する方法のことで、歯科治療の中で特に、「根管治療」、「修復治療」において確実に処置を行う為には必須の基本処置です。
「ラバーダム防湿」は必要!? お口に装着された「ラバーダム」
「ラバーダム防湿」を行うことにより、「根管治療」の成功率が高まり、「修復治療」においては歯と詰め物の接着力向上や長期安定性に有利であることはいくつかの論文でも示されております。

当院に来られる患者さんに処置の前に「ラバーダム防湿」の説明をしてみると、ほとんどの方がご存じなく、
歯科医療関係者以外で認知度が低い理由は、日本での使用状況が極端に低い事が考えられます。

日本での根管治療におけるラバーダムの使用頻度に関する2003年の報告では、根管治療を専門とする日本歯内療法学会会員の歯科医師約25%が「必ず使用する」、約50%の会員が全く使用しないという結果を出しており、会員以外の一般歯科医師においては「必ず使用する」は約5%しかいないという結果が出ています。
「ラバーダム防湿」は必要!? 必ず必要な、「ラバーダム」装着下での根管治療
アメリカ合衆国では、根の治療を専門にしている米国歯内療法学会の治療ガイドラインに、「患歯のラバーダム防湿を行うのは必須のことであり、口腔内固有細菌が根管治療中に混入するリスクを軽減すべきである。(一部略)」と明記されています。実際に、1996年の報告では米国根管治療専門医におけるラバーダム使用率は90%以上で、日本との意識の違いが大きいのがおわかりいただけるでしょうか。

ラバーダムを装着している外観を見ていただくと、「痛そう」、「辛そう」という言葉が聞こえてくるのですが、
実際に治療を受けられた患者さんのほとんどの方が、「思っているほど不快に感じずに、処置中の安心感が有る」と感想を述べられております。

当院では、国際的に標準的な歯科治療として「ラバーダム防湿」をスタンダードに行っており、長期的に安定した治療結果を目指しております。
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